2017 年 12 月 7 日に、クラウド GIS である ArcGIS Online の最新バージョンをリリースしました。ここでは主な新機能をご紹介します。
ユーザー エクスペリエンス
・開始ページの設定
組織サイトにサイン イン後に表示するページを指定できるようになりました。たとえばコンテンツを指定すると、サイン イン後に自動でコンテンツ ページへ移動します。
・アプリ ランチャーのカスタマイズ
管理者ユーザーが、各種 Web アプリ(あるいは Web サイト)へ移動できるアプリ ランチャー内に表示するアプリとその順番を変更できるようになりました。組織サイト内で作成した Web アプリも追加可能です。
・信頼済みのアイテム
アイテム詳細ページの [設定] タブから、そのアイテムを推奨もしくは非推奨のコンテンツとしてマークする機能が追加されました。推奨するアイテムは「信頼済み」、信頼性の低い古いアイテムなどを「非推奨」とすると、アイテム詳細ページのトップに情報がバッジで表示されます。
空間解析
・Insights for ArcGIS
さまざまな非空間データおよび空間データを取得し、豊富なグラフやマップに簡易な操作で可視化することができる Insights for ArcGIS の ArcGIS Online バージョンが利用可能になりました(日本でのリリースは 2018 年春頃予定)。詳細は、Insights for ArcGIS のヘルプをご参照ください。
・[重心の特定] ツール
マルチポイント、ライン、エリア フィーチャの重心位置にポイントを出力する [重心の特定] ツールが追加されました。
・四角形と六角形の生成オプション
[ポイントの集約] と [エリア内での集計] ツールに、集計エリアとして四角形と六角形を生成するオプションが追加されました。
マッピングとビジュアライゼーション
・新しいシンボル スタイル
ポイント シンボル セットに「ホタル」が追加されました。
また、ラインの方向を表現する矢印シンボルが追加されました。
・GeoJSON ファイルの追加
マップ ビューアーの [追加] → [ファイルからレイヤーを追加] で GeoJSON(*.json)を追加できるようになりました。
・Arcade 条件式のジオメトリ演算
レイヤーのスタイル、ラベル、ポップアップの表示に、Arcade のジオメトリ演算を利用できるようになりました。ラベルにフィーチャの面積や距離を表示したり、2 つのフィーチャ間の距離や位置関係などを定義したりできます。
3D
・距離の計測
シーン ビューアーで 2 点間の距離を計測できるようになりました。
・パフォーマンスの向上
シーン レイヤーのパフォーマンスが向上し、建物や 3D メッシュの読み込みが早くなり、再描画の速度も向上しました。また、モバイル端末でシーンビューアーを閲覧できるようになりました(実証段階であり、今後のリリースで拡張していく予定です)。
データの取得と管理
・クラウド ドライブからデータを公開
Google Drive, Dropbox, Microsoft One Drive に保存してある CSV, Excel, Google Sheet(Google Drive のみ)をホスト フィーチャ レイヤーとして公開できるようになりました。フィーチャ レイヤーの上書き更新は、クラウド ドライブ上のファイルを更新後、アイテム詳細ページで簡単に更新できます。
・データのアペンド
既存のデータをすべて上書きせずに、差分を追加してデータを更新できるようになりました。
・ビューの定義
フィーチャ レイヤー ビューに表示させるフィーチャを定義するオプションに、指定したエリア内だけのフィーチャをフィルターする「対象地域の定義」が加わりました。
・編集の設定
フィーチャ サービスやビューの許可された編集の種類がより詳細に設定できるように変更されました。
管理
・カスタム ロールの項目に「エンタープライズ グループへのリンク」が追加されました。
・指定ユーザー(レベル 1)が別の組織のグループに参加できるようになりました。
・メンバーのアカウント情報を更新する権限が与えられているユーザーが、他のメンバーのパスワードをリセットできるようになりました。
・ライセンスの管理で、ArcGIS Pro のオフライン利用を禁止する設定が追加されました。
アプリ
・Operations Dashboard for ArcGIS
ブラウザーでダッシュボードを構成できる Operations Dashboard for ArcGIS の Web 版が正式にリリースされました。時系列で折れ線グラフを作成したり、カテゴリ別に集計した値でグラフを作成したりできるようになり、進化したダッシュボードをご利用いただけます。
Web AppBuilder for ArcGIS
・ウィジェットの追加
パブリック通知ウィジェット:土地の所有者データをもとに、選択したエリアに含まれる所有者の郵送ラベルを作成します。
コスト解析ウィジェット(ベータ版):各フィーチャのコストを計算し、プロジェクトに計上されるコストを算出します。
・ウィジェットの機能拡張
インフォグラフィック ウィジェット:新しく 8 つのテンプレートが追加されました。
フィルター ウィジェット:フィルターへ適用する式をユーザーが自由に設定することを許可するオプションが追加されました。また、今日や明日といった相対的な日付を使ったフィルタリングをサポートします。
注)バージョンアップされた内容を確実にご利用いただくために、お使いの Web ブラウザーのキャッシュ(インターネット一時ファイル)を削除してください。主な Web ブラウザーのキャッシュ削除方法については、以下のリンク先をご参照ください。
新機能の詳細につきましては、ArcGIS Online ヘルプをご参照ください。
■ 関連リンク
・ArcGIS Online 製品ページ
・ArcGIS Online ヘルプ